無口な彼が残業する理由 新装版

もう、本当にわけがわからない。

私のこと好きなの?

それともやっぱり邪魔なの?

私とどうなりたいの?

私をどうしたいの?

丸山くんの気持ちを裏付ける証拠はいくつも上がっているはずなのに、

確信を得られないもどかしさ。

丸山くんは、煽ったって何も言わない。

私の気持ちを聞きもしない。

無口で無表情で無愛想。

それに加えて、自分勝手だ。

勝手でわがままで独占欲が強くて、

だけどそんな彼にムカつく毎に

甘い胸の痛みに溺れてしまう自分。

「何かすっごくモヤモヤするんだけど」

「俺だって」

だったら、ハッキリさせればいいのに。

あのまま続けてくれたらよかったのに。

ここまでしといて、勿体ぶるなんて。

「丸山くんの夢ってなに?」

その夢とやらに負けたのが悔しいよ。

「秘密」

悔しいから、私だって言うもんか。

好きだなんて、言うもんか。

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