無口な彼が残業する理由 新装版
「ねえ、青木。丸山くんって私のこと好きなの?」
丸山くんの反対を押し切って出社するなりこう尋ねてみると、
青木は今までで一番嫌な顔をした。
「神坂てめぇマジでブッ殺す」
……それが好きな女に対する態度か。
「お口が悪いわよ、青木くん」
「今のはどう考えてもお前が悪いだろ!」
そりゃあ私のことが好きだという男にデリカシーの欠片もないことを聞いたとはわかっているけれど。
どう考えても丸山くんが好きな私は、
変に遠慮するよりも今まで通り青木に接するしか出来ないのだ。
「だってさぁ、他に誰に聞けばいいかわかんないじゃん」
「本人に聞けよ」