無口な彼が残業する理由 新装版

小一時間程度で作業を終わらせて、

パソコンの電源を落とした。

一息つくと、丸山くんがこっちを見ていた。

「丸山くんも、終わったの?」

「うん」

「歓迎会、行こうか」

もしかして、待っててくれてたのかな。

とっくに終わらせてたみたいだし。

「なあ」

「なに?」

「帰れば?」

……期待して損した。

「何でよ。私だって歓迎会参加したいのに」

私にいられちゃ迷惑なわけ?

「病み上がりだろ。ぶり返されたら困る」

……忘れてました、すみません。

「それでも、少しは顔出しておきたいの。一次会で帰るよ」

いつもは朝までみんなに付き合っちゃうけど。

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