無口な彼が残業する理由 新装版



翌日、私は出社するなり丸山くんの元へと直行した。

「丸山くん、ちょっといい?」

相当意気込んで、朝から鏡の前でたくさん練習した。

「なに?」

「話があるの。ちょっと来て」

丸山くんは訝しげな顔をしつつ、

了承してちゃんと呼び出されてくれた。

良かった。

前みたいに断られなくて。

いつかの非常階段に連れ出した。

「どうしたの?」

涼しい顔と対面する。

ここでいきなり好きだというのもおかしな流れだから、

一気に言いたいことを伝えようという作戦だ。

「あのね、丸山くん」

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