無口な彼が残業する理由 新装版
バスルームから出ると、時刻は10時を回ったところだった。
丸山くん、どうしてるかな。
今まではメールだけで連絡をしていたけれど、
今日は電話してみようかな。
私はバッグから携帯を取り出して、
発信履歴から「丸山大地」の表示を見つけて発信した。
テレビも付けていない静かな部屋にコール音が響く。
その間にベッドに横たわる。
体が鉛のように重くて、シーツに埋まったような気がした。
丸山くんはなかなか出てくれない。
電車の中なのかな?
私は一旦電話を切った。
「はぁ……丸山くん……」
会いたいな。