無口な彼が残業する理由 新装版
今までは何よりも仕事を優先してきて、
恋愛もダメにしてきた。
あの頃はまだ20代も前半で体力があったし、
若い自分の企画を通すためには先輩たち以上に励まなければいけないと思って
がむしゃらに働いていた。
だからって特に疲れることもなかったし、
当時の恋人に縋りたくなるほど追いつめられることもなかった。
まだ若いつもりだけど、私も年を取ったのかな。
大きな仕事を任されて、それに魂を注いで。
心も体も疲れているし、丸山くんの声を聞いて癒されようとしている。
こんなことなかったのに。
キャリアウーマン思考の私としたことが、情けない。
勢いと輝きを失いかけている私なんか、
応援したくない、なんて言われないだろうか。