無口な彼が残業する理由 新装版
そういえばこの間、
「青木と付き合ってるの?」
「仲、良いから」
なんて言われたっけ。
私が今の部署に配属されてから一年。
青木と飲みに行くこと、たくさんあったもんな。
丸山くんとは数回、オフィシャルの飲み会でご一緒したくらいか。
同期なんだし、もっと一緒に飲みにいったりしていれば、
今ごろもっと仲良くなれていたのかもしれない。
「はぁ……」
「何だよ、ため息なんかついて」
青木が眉間にシワを寄せている。
「別にぃ。ただの恋患い」