【完】君しかいらない
「奏太くん…バイト中かな?アハ、電話しちゃった。これといって用事はないんだよね~…へへっ。昨日はありがとね…えっと…」


プッ。


途中で電話が切れた。


…しまった~!時間内に終われなかった。


あたしってばホントダメだぁ。


奏太くんにもそう思われてるよね。


だから、そんな頼りないあたしを心配して、毎日電話してくれてるわけで…。


…今の留守電、消してもっかいやり直したい。








結局、お兄ちゃんのマンションにいてもヒマだし、落ち着かないから、


とりあえず外に出ることにした。


いったん外に出ると、意外と勇気が出てくるもので。


あたしはとりあえず駅まで歩いて、電車に乗った。





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