【完】君しかいらない
「偶然なのかなぁ…。肝試しの日もそうだよね…コッチまでついて来てくれて、ホントに嬉しかった。今日も話せてすっごく嬉しかったよ」


恥じらいもなく、ストレートに気持ちをぶつけてくる小中。


嬉しい、嬉しいって…


そこまで言われると、


なんか、照れる。


コイツはいつもそうだよな。


恥ずかしいからって俺みたいに顔背けたりしないしな…。


春奈は言うことはストレートだけど、自分の気持ちに正直じゃないっていうか、変に隠すとこがある。


自分の気持ちを隠しっぱなしの俺と、一番合わないはずなのに…


なんで、こんなに引きずってんだろな…俺も。







「あれ?安元くん、聞こえてるー?」


「ん…聞こえてる。つーか、用事済んだらさっさと切れよ。電話代もったいねー」


「えーっ、電話代の問題!?いいよ、気にしなーい」


「俺が気にする」


「あははっ、わかったってば。じゃあもう切るね」




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