コイン★悪い男の純情
 かんなは淳也の事を考えていた。

 

 (淳也さん、ご免なさい。私が悪かったわ)

 

 (淳也さんがあんなにまで私の事を思ってくれていたのに、私は勇太の事ばかり思い出して泣いてばかり)



 (淳也さん、帰って来て)



 (もう一度、やり直しましょう)


 (今度こそ夫婦になれるよね)




  (お願い、帰って来て)




 かんなは自転車のペダルを漕ぎながら、心の中で大声で叫んでいた。


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