コイン★悪い男の純情
(ろくでなしと思ったら、知的でえらい好みのタイプや。芳恵なんかに、死んでも渡せへんからな)
真美恵は芳恵に対する敵対心をめらめらと燃やした。
二人は劇場に入り、中央よりやや後方、通路左から3番目と4番目の席に腰を掛けた。
真美恵は二人より斜め後方に席を取っている。
映画が始まって15分位すると3番目に座っている純一の横に、ひとりの女性が座った。
純一が何気なく横を見た。
「あっ!」
純一は思わず小さな声を上げた。
横に座ったのは真美恵だった。
「この席空いているみたいやから、私が座らしてもらうわ」
芳恵は真美恵を見て、大きな溜息を付いている。
純一がスクリーンに目を戻した。
スクリーンでは、黒人女性グループの迫力のある歌と、ゴージャスなショーが・・・。
その時、真美恵の左手が純一の右手を包むように握った。真美恵の手は純一の手を自分の方へいざなった。そして、その手は自分のスカートの中へ。
太腿の辺りに純一の手を誘うと、その手はさらに奥の柔肌に押し当てた。
「ええ!まさか・・・」
純一はギョッと驚き、思わず自分の手を力ずくで引っ込めた。
真美恵を見た。
「ウッ、ウフ、ウフッ~」
真美恵は暗闇の中で薄ら笑いを浮かべている。
「**」
真美恵が純一に無音で意味深に語り掛けた。
恐らく真美恵は口の動きから、馬鹿と言ったのだろう。
「まいったな」
真美恵という女の登場は純一の全くの想定外だった。
この女は、純一の仕事上、一番嫌なタイプの女だ。
嫉妬心、独占欲が強く、淫乱で、薄情な女。
こんな女に限って、何か事があると、騒ぎ立て、警察にすぐに訴える。
仕事柄いろんなタイプの女を見てきた純一は、真美恵をこう分析していた。
真美恵は芳恵に対する敵対心をめらめらと燃やした。
二人は劇場に入り、中央よりやや後方、通路左から3番目と4番目の席に腰を掛けた。
真美恵は二人より斜め後方に席を取っている。
映画が始まって15分位すると3番目に座っている純一の横に、ひとりの女性が座った。
純一が何気なく横を見た。
「あっ!」
純一は思わず小さな声を上げた。
横に座ったのは真美恵だった。
「この席空いているみたいやから、私が座らしてもらうわ」
芳恵は真美恵を見て、大きな溜息を付いている。
純一がスクリーンに目を戻した。
スクリーンでは、黒人女性グループの迫力のある歌と、ゴージャスなショーが・・・。
その時、真美恵の左手が純一の右手を包むように握った。真美恵の手は純一の手を自分の方へいざなった。そして、その手は自分のスカートの中へ。
太腿の辺りに純一の手を誘うと、その手はさらに奥の柔肌に押し当てた。
「ええ!まさか・・・」
純一はギョッと驚き、思わず自分の手を力ずくで引っ込めた。
真美恵を見た。
「ウッ、ウフ、ウフッ~」
真美恵は暗闇の中で薄ら笑いを浮かべている。
「**」
真美恵が純一に無音で意味深に語り掛けた。
恐らく真美恵は口の動きから、馬鹿と言ったのだろう。
「まいったな」
真美恵という女の登場は純一の全くの想定外だった。
この女は、純一の仕事上、一番嫌なタイプの女だ。
嫉妬心、独占欲が強く、淫乱で、薄情な女。
こんな女に限って、何か事があると、騒ぎ立て、警察にすぐに訴える。
仕事柄いろんなタイプの女を見てきた純一は、真美恵をこう分析していた。