摩天楼Devil
「一体、どうしたんだ?」
「だって……連絡先交換しようとしてるから……」
「所詮、社交辞令だろう」
「それでも、嫌。……だって……」
ぼーっとする。
熱が上がってる。
ウィルスとは違う原因で……
「―――き」
“この原因”で、
口が動いちゃう。
「……妃奈?」
「す……き……」
もう、止まらない。
「篤志さんが……好きです……」
顔を合わせられず、下を向く。
どんな表情してるんだろ? と不安になりつつ、
「好きになっちゃいました……」
と、呟いた。
――い、言っちゃったよ……
ドッドッ、と低く心臓が鳴る。
握る手には汗。
「――妃奈」
「は、はい」
声が裏返る。
いきなり返事?
もしくは、聞こえなかったからもう一度言え、とか?
もう勇気ないよ。
あ、でも返事を聞く勇気もない……
すでに、なんで言っちゃったんだろ、と後悔しはじめた。
「だって……連絡先交換しようとしてるから……」
「所詮、社交辞令だろう」
「それでも、嫌。……だって……」
ぼーっとする。
熱が上がってる。
ウィルスとは違う原因で……
「―――き」
“この原因”で、
口が動いちゃう。
「……妃奈?」
「す……き……」
もう、止まらない。
「篤志さんが……好きです……」
顔を合わせられず、下を向く。
どんな表情してるんだろ? と不安になりつつ、
「好きになっちゃいました……」
と、呟いた。
――い、言っちゃったよ……
ドッドッ、と低く心臓が鳴る。
握る手には汗。
「――妃奈」
「は、はい」
声が裏返る。
いきなり返事?
もしくは、聞こえなかったからもう一度言え、とか?
もう勇気ないよ。
あ、でも返事を聞く勇気もない……
すでに、なんで言っちゃったんだろ、と後悔しはじめた。