幼馴染み
。。。数日後。。。
授業中。私の後ろの席になった優が手紙を回してきた。
≪今日の放課後、付き合って。≫
なんだろう・・・。
と思いながらも、私は≪ok≫と返した。
思ったより早く時間が流れて放課後になった。
南には今日は用事があると言って先に帰ってもらった。
校門の前で待っていると、優が来た。
優 [ごめん。待った?]
私 [そんなに。]
優 [ん。なら良かった。]
私 [で!用件は?]
優 [あ!もうすぐ、まりあの誕生日でさ。プレゼントどうしようかと思って。一緒に考えてくんない?]
なぜか、胸がチクチクした。
でも、言ってしまった。
私 [あぁ!彼女のまりあちゃんか。いいよ。]
優 [サンキュー。助かる!]
私 [えへへ]
優 [何がいいかなぁ。]
私 [スキな人からもらうものなら何だって嬉しいよ。]
優 [おぉ!良いコト言うね。]
私 [まぁねー。]
優 [あっ!そうだ!!友達からさ、今日アメもらったんだけど。これ、ちなつのスキなやつだ!と思ってとっといたの。はいっ。]
覚えててくれたんだ・・・。私のスキなレモン味のアメ。
たった1つだけのアメなのにすごく嬉しかった。
そっか。私、ホントは優のコトがスキだったんだ・・・。
ずっと、幼馴染みだから特別なだけだと思ってたけど。
そう考えたら、不意に涙が溢れてきた。
優 [おい。どうしたんだよ。急に泣いたりして。そんなに嬉しかったか。アメ。]
私 [うん。さっき言ったじゃん。スキな人からもらうものなら何だって嬉しいって。]
優 [ちなつ・・・まさかお前、俺のコト・・・。]
そう言って優はやさしく抱きしめてくれた。
優 [俺はずっとちなつにとってただの幼馴染みだと思われてたのかと思った。いつも幼馴染みとか言って微妙な境界線を作られてるし・・・。]
私 [ごめん・・・。私が気づくのが遅かったの。今の優には彼女がいるし・・・。]
優 [俺、実はまりあに振られたんだ・・・。いつも、ちなつのコトばっか見てるって言われた。今日のプレゼントっていうのも、ホントはお前の誕生日プレゼントなんだよ。もうすぐだろ?]