もっと早く逢えていれば良かった
「昴…?」


目線を下に向けると、昴がうつ伏せになって寝ていた。


「ん……綾乃!?」


昴がガバッっと起き上がった。


「大丈夫!?痛いとか苦しいとかない?」


心配かけちゃった。
あの時、言うこと聞いていればこんなことにはならなかったのかな?



「全然大丈夫。それより、昴のほうが大丈夫?」


「何が?」


「目の下にクマ出来てるよ?」



嘘…というように目の下を触る。


「こんなの平気だって」

ヘラッと笑う。



その笑顔が無理をしているように見える。


ごめんね昴。



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