もっと早く逢えていれば良かった
「綾乃~?って、涙架?」


「お兄ちゃん!?」


昴が来てくれたおかげであたしは安心する。



「友達と遊ぶってここかよ……」



そんなことを言いながら買ってきてくれたホットドックをくれる。
あたしは小さい声で「ありがとう」という。



「どういたしまして」



昴が笑って言う。

この笑顔もあと少し、か。



「じゃあね、また明日」



涙架ちゃんが手を振って行ってしまう。





< 94 / 220 >

この作品をシェア

pagetop