Purewhite Devil
室内には外からの光が射し込み、その光が柔らかい空間をつくりだしているようだった。


天界にも天気が存在する。


晴れだったり曇りだったり雨だったり――それは日によって違う。


私の住む世界と違うところは、天界は四季がなくいつでも過ごしやすい気候だという事。


そして、その日の天気は神様の気まぐれで決められるという事。


私たち人間が住む世界よりもたちの悪い天気だと思う。


気まぐれだからこの世界には天気予報なんてものは存在しない。



『その彼は今どうしてるんだ?生きてるのか?』

「今は――体と魂が別々になってるんです」



死んでいる、そう口にはしたくなかった。


私が諦めない限りどんな状態だろうと薫君は生きている。



『彼の器と魂は何処に?』

「地獄にあります」

『契約を交わした悪魔の名は?』

「言えません」

『ノアが悪魔と交わした契約内容は何だ?』

「言えません」

『ミカエルがノアを探している理由は?』



膝の上で握っている手に力が入る。


ラファエル様が私の事をちゃんと考えてくれてるのは分かってる。


それでも私が言える言葉は決まってる。



「――言えません」







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