Purewhite Devil
また真っ白な光に包まれ、私は眩しさのあまり目を瞑った。


暫くして目を開けると、ピカピカに光っている石が敷き詰められた床の上に立っていた。


部屋の中にはテーブルにソファー、グランドピアノ、他には何もないとてもシンプルな部屋。



「何で誰も居ないの?ガブリエルは?」



ここには居ないのかな?


部屋を出ようと足を進めた時、勢いよくドアが開いた。



「私の話を聞いてるの!?」



不機嫌そうな顔をしたルシフェルに、そのルシフェルに必死に話しかけているガブリエル。


不機嫌そうな顔をしたルシフェルの顔はルシファーと瓜二つだった。



『そう怖い顔をするな。綺麗な顔が台無しだぞ』

「はぐらかさないで頂戴ッッ!!」



ガブリエルがルシフェルの腕を掴み引っ張ると、ルシフェルは足を止めため息を零した。



『周りの奴等がしているくだらぬ噂話なんぞに踊らされるな。お前が心配する事など一つもない』

「だけどーー」

『ガブリエル、大丈夫だ。俺が嘘ついた事などあるか?』

「いいえーーでも不安なの。貴方が何処かにいってしまいそうでーー」



ガブリエルの声は震えていた。





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