Purewhite Devil
ルシフェルがそっとガブリエルを引き寄せた。


絵になる二人。


思わず見惚れてしまう。



「私にとって神は絶対的な存在なの。だけど、貴方が居なければ私はここに存在する意味などない」

『俺も同じだ。だが、俺はお前には幸せでいてほしい』

「幸せよ。だって、貴方がこんなに傍に居るもの。ずっと傍にいてーーずっと、ずっとーー」



ルシフェルの背中に腕を回し、ギュッとしがみつきルシフェルの胸の中で涙を流すガブリエル。


ルシフェルはそんなガブリエルの涙を知ってか知らずかは分からないが、抱きしめる腕に力を込めた。



「こんなに優しい人なのに、皆貴方に凄く遠慮してるわ。私はもっと皆と仲良くなってもらいたい。そうすれば、今回の様に変な噂話なんて流れなかったかもしれない」

『この世界の者と馴れ合うつもりなどない。ミカエルですら目障りでしょうがないと言うのに』

「双子の弟の事をそんな風に言ってはダメよ。ミカエルとこそもっと距離を近付けるべきだわ」



双子の弟!?


やっぱりこの人ルシファー!?


どうなってんの!?



『弟だろうとなんだろうと、お前に惚れ込んでいる男だ。距離が近付いたならばそのまま消してしまいたいくらいだ』





< 285 / 343 >

この作品をシェア

pagetop