Purewhite Devil
「貴方が何をしようときっと私は貴方を憎む事はないわ。この愛する想いは決して消えはしない。だから、私を一人にしないでーー」



ルシフェルは答えなかった。


だけど、その代わり笑みを零した。


甘く温もりのこもった柔らかな笑顔。


こんな顔してたんだ。


そしてルシフェルはガブリエルの頬をそっと撫で下ろし、キスを落とした。


とても幸せそうな二人の姿は歪み始め、真っ白な光に包まれた。



「な、にーーこれーー」



空から見渡す限り、至るところで煙が上がり、炎が燃え上がっていた。


剣を交える人たち。


魔法の様なものを使って争っている人たち。


何でこんな事になってんの!?


おかしいよ。


みんな同じ天使なんじゃないの?


何で同じ仲間なのにこんなーーッッ。


私はハッとした。


ミカエルさんたちが話してたやつだ。


きっと神様を消そうとしてる人たちと戦ってるんだーー。


血だらけになっている人や倒れたまま動かない人ーー壮絶な状況にただただ放心してしまった。



「うわッッ」



凄い勢いで何かが目の前を通り過ぎた。


な、何!?






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