Purewhite Devil
そんなルシフェルの動きをミカエルさんは見落とさなかった。


手に持っていた剣をルシフェルの脇腹に突き刺した。


ルシフェルは顔を歪め、体が少しよろけた。


だけどミカエルさんは剣を握った手を止める事はなかった。


痛みに顔を歪ませたまま剣を受けるルシフェル。


ガブリエルは二人に向かって飛んで行こうとした。



『来るなッッ!!』



ミカエルさんを睨みつけ、剣を交わしたままルシフェルが叫んだ。


ガブリエルは動きを止め、垂れ降ろされた手は拳をつくり震えていた。


ガブリエルはずっと二人の戦いを見つめていた。


二人とも互角なのか、中々勝負はつかない。


互角じゃないか。


ルシフェルは怪我してる。


それでもミカエルさんと互角に戦えてるって事はルシフェルの方が強いんだ。


何あれーー。


空から一筋の光が落ちてきた。


ルシフェルとミカエルさんは戦いに夢中で気がついていない。


ガブリエルも二人の動きを一生懸命追っているからか気付いていない様だ。






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