Purewhite Devil
天から流れる様に落ちてきた光に気が付いたルシフェル。


ルシフェルはかわそうとしたが、遅かった。


見事にその光はルシフェルに命中し、ルシフェルはその場に力なく膝を付いた。


酷いーー。


たくさん生えていた背中の羽は焦げ落ち、ボロボロになった羽が数枚残っているだけ。


あまりに痛々しい姿に涙が溢れた。


隣にいるガブリエルは目を見開き、酷く動揺していた。


でもミカエルさんだけは違った。


彼はそんなルシフェルの姿を見ても冷たい表情を変える事なく、ルシフェル目掛けて剣をふった。



「ルシフェルッッ!!!!!」



ルシフェルは辛うじて剣を避けたが、バランスを崩して体が後ろに傾いた。


何してんのよッッ!!


後ろは崖になっていて、今にも落ちようかとしているのに飛ぼうとしない。


ッッ!!


残った羽が動かないんだーー。


ルシフェルはふらつくミカエルさんの腕目掛けて手を伸ばした。


だけどまたしても空から光が落ちてきて、その光は邪魔をする様にルシフェルとミカエルさんの間を貫いた。


落ちるッッ!!








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