Purewhite Devil
皆がそれぞれの役割を果たす為、広場にいた天使たちはどんどん散らばっていく。


周りの様子に気を取られていると、突然誰かに抱きしめられた。



『ノアーー』

「ラファエル様ーー」

『お前に出会えて良かった』



グッと涙を堪えた。


私はこの温もりを忘れない。


絶対に。



「私も、お会いで来て良かったです。今まで本当にありがとうございました。これからもソフィアさんの事、宜しくお願いします」



体を離し笑って見せると、ラファエル様もいつもの柔らかな笑顔を見せてくれた。


少し離れた場所に立っているソフィアさん。


私はソフィアさんに手を振った。



「ソフィアさんっ!!今までありがとうございましたっ!!」



ソフィアさんはただ涙を流しながら私を見ているだけだった。


ソフィアさんの優しさ、温もり、手料理ーーどれも忘れる事のない大切な思い出。



『誰がノアを護衛すんだ?』

「私なら一人で大丈夫です」



私の言葉に怪訝そうに片方の眉を上げるウリエルさん。


露骨に馬鹿?みたいな顔しなくてもいいじゃん。





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