Purewhite Devil
怪訝そうな顔をしたウリエルさん。


心配そうな顔をしたミカエルさん、ラファエル様、ラグエルさん。


皆に見下ろす様に見つめられ、心臓がドギマギした。


今思ったけど、皆綺麗な顔してる。



“ノア、誰かについて来て貰ったほうがいいわ”



私はガブリエルの言葉に首を横に振った。



「皆と行動したら目立っちゃうから、一人でこっそり水の神殿に向かいます」

『ですが、何かあってからでは遅いのですよ?』

「大丈夫です!!私の悪運の強さ知ってるでしょう?」



私が笑うとラグエルさんに呆れた顔をされてしまった。



「うわっ!!」



急に頭に重みを感じ目を向けると、意地悪な顔をしたウリエルさんが、私の頭に手をのせていた。



『てめぇの悪運の強さなら俺が一番よく知ってらぁー。まぁ何かあれば大声で叫びな。直ぐに駆け付けてやっからよ』

「ありがとうございますっ」



あんなに怖かったウリエルさんだけど、こうして味方になるとなんて心強いんだろう。



『僕たちが必ず守るからーー』



頬に触れる細くて繊細で、だけど男性の力強さを思わせるミカエルさんの指。


私は皆に笑って見せ、白い羽を大きく広げた。


そして水の神殿に向かうべく大空へと舞い上がった。





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