モノクロ*メランコリック
「……………」
…ふたりの間に、沈黙が落ちる。
しばらくしてシロは瞳だけ上へ動かして、私を見つめた。
「……嫌だって、言ったら?」
まるで、試すような目。
まっすぐで、それでいて私の反応を伺うような。
私はその目を、ただひたすらに見つめ返すことしかできなかった。
……それがただ単に、『嫌』なだけなら、こんなに混乱はしなかった。
それが、どうして『嫌』なのか。
そのいちばんの理由に、私が素を出して話せるようになった竜崎くんが、…男子であること。
……気づかない、私じゃない。
「…………」
…意味を理解するにつれて、段々と顔が熱くなっていく。
それに合わせて、シロの瞳も見開かれていく。
……なに、それ。
なんで、嫌なの。
それって、それって。
そういうことじゃ、ないの?