モノクロ*メランコリック
むーんと唸っていると、りさは「それで、話し戻すけど」と言い、溶けかけたバニラアイスをスプーンで掬った。
「ミアは、真白が今までどんな恋愛をしてきたかとか、知らないでしょう?」
…えっ。ちょ、ちょっと待って。
私が知る限り、シロは今まで誰とも付き合ったことはないはずなんだけれど!?
「しっ、シロ、私に内緒で一体誰とあんなことやそんなこと…!」
「落ち着いてミア。言い方が悪かったわね、ごめんなさい。つまり、ミアも真白に好きな子がいるのかどうかも、知らないでしょって言ってるの」
りさの言葉に、私は思わず眉を下げた。
…そりゃ、そーよ。
だってシロ、何も言わないんだもの。彼女もつくらないし。
…シロと恋バナなんて、したこと、ないし。
「でも、今まで相当な回数告白されていることは、間違いないわ」
私は小さく「…うん」と頷いた。
中学の時より増して、シロはモテるようになった。
ガールズトークにはいつも名前が出てくるし、人数が多いと必ず一人はシロを好きだと言う。
なんせ学校で話さないものだから、シロの学校に関することを私は周りから聞くことしか出来ない。