Sweet moment.
楽しい気持ちになるのに時間はかからなかったが、そこからセーブが出来なくなり、意識が無くなるまで呑んでしまった。
もちろんお客様の前で潰れるなんて、水商売のタブー。
「莉沙!
いい加減にしなさい!」
いつもは「莉沙ちゃん」と呼ぶママも今回ばかりは呼び捨てでの激しいお怒り。
当たり前だ。
なんてみっともない。
しかも、好きな人の前で。
お説教を受けながら誠也の顔を浮かべ、再び違う意味で頭を抱えた。
こんなつもりじゃなかったのに。
普通に会話が出来るようになる程度に呑むつもりだった。
なのに…
ひかれてしまったかもしれない。