甘くて切なくて、愛おしくて



勝手に怒って


勝手に嫉妬して



勝手な片想いなのに。




電車を出ると気持ちいい風が体の中に入って来る。空はもう暗く、星がぽつぽつと出始めていた。


改札を出て家に向かって歩く。当然同じマンションに住む沢城さんもあたしと少し距離を置いてだけれど歩いてるのが分かる。


ヒールの音と、コツコツと聞こえる沢城さんの靴の音。


その微妙な距離感がなんだかとても寂しく感じた。


距離を置いたのは、あたしが悪いからなのに。




「色々悪かったな」


いきなりの沢城さんの言葉に首を傾げてから振り返る。


「その..お前彼氏いるのに余計な事お願いしたり、余計な事したりして..」


< 186 / 268 >

この作品をシェア

pagetop