甘くて切なくて、愛おしくて
忘れるはずもない、とてもとても大事な日だ。
「お前の誕生日、だろ?ちゃんと覚えてる。何が欲しいんだ?」
質問する俺に瞳をキラキラさせて見つめる。こういう所を見ると本当に子供だなぁと思う。
「えっと..」
「なんだよ、ゲームのソフトだろ?」
「あ、うん!いいの?」
「年に1回の誕生日だからな。その代わり..」
「分かってるよ、次の日の日曜日はちゃんと行くから」
「よし、約束だ」
話しは一応まとまり、やっと晩飯に手を付けた。