甘くて切なくて、愛おしくて


忘れるはずもない、とてもとても大事な日だ。


「お前の誕生日、だろ?ちゃんと覚えてる。何が欲しいんだ?」


質問する俺に瞳をキラキラさせて見つめる。こういう所を見ると本当に子供だなぁと思う。


「えっと..」


「なんだよ、ゲームのソフトだろ?」


「あ、うん!いいの?」


「年に1回の誕生日だからな。その代わり..」


「分かってるよ、次の日の日曜日はちゃんと行くから」


「よし、約束だ」



話しは一応まとまり、やっと晩飯に手を付けた。





< 233 / 268 >

この作品をシェア

pagetop