甘くて切なくて、愛おしくて





ユウキ君に誘われてしまった..



あたしは沢城さんに振られたのに。



もう一度前を見るとユウキ君の姿は何処にもなく、冷たい風が通り過ぎるだけだ。空はどこまでも暗い色で、それはまるで今のあたしの気持ちを映しているよう。
そういえば今日、天気予報は雪って言ってた。見かける人はどの人も寒そうに歩いている。




駅に着くと、一番会いたくない人を見付けてしまう。どうしよう..くるりと反対を向いて改札の改札の端の方に隠れた。


別にやましい事してるわけではないのに。


昨日の事を思い出してしまって、前に出る事なんか出来ない。



こそっと覗いてみると既に改札にはいなくなっていた。ホームに向かったんだろう。徐々に改札を通る人達が多くなっている。これ以上ここでうだうだしてても仕方がないのであたしも改札を通り、ホームに向かった。


そうよ、車両が違えばいいんだから。


車両が違えば..


そう思っていたのに



「あ、」

「あ..」




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