甘くて切なくて、愛おしくて


テーブルに並べられたのはシチューにチキンにサラダにパンに..このパンも沢城さんのお手製らしい。ってかどんだけ料理が上手なんだか..益々自信が持てないよ。


三人で並んで沢城さんとあたしはシャンパンを、ユウキ君はオレンジジュースで乾杯した。



「このシチュー、すごく美味しい!」

「当たり前だろ?父さんの料理は世界一なんだ!!」


嬉しそうに話すユウキ君にそうだね、と答えてからスプーンを置いた。


「どうしたんだ?」


「うん、ちょっと待ってて?」


立ち上がってテレビの方に向かう。その横に飾られてる写真を手に取り、テーブルの上に置いた。


「どうしたんだよ、写真なんて」


「だって、きっとユウキ君のお母さんもお祝いしたいはずだから」


あたしの言葉に二人は手を止めて、黙ってあたしの方を見る。


「きっと、ううん、絶対にそうだよ」


「蝶花..」


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