甘くて切なくて、愛おしくて



それからまた笑い合って、ユウキ君の部屋を出た。



「今日は悪かったな、プレゼントまで..」

「いいえ、あたしも楽しかったですし。逆にすみません、家族の大事な日なのに」


テーブルの上にはまだ食べ終えた食器が並んでいて、片付け始める沢城さんを手伝う。



「本当は..」

「え?」

「本当は毎年、飾るんだ、写真」



運ばれた食器を洗いながら沢城さんが言う。洗剤の泡が中に浮かんで消える。


「でも、今年はお前が来るから写真はいいってユウキが言ったんだ」


「そうだったんですか」


「ありがとな、嬉しかった」



< 245 / 268 >

この作品をシェア

pagetop