ネコ彼。(完)
 

「――――なに、別れたいの?」


哲平の冷たい声。


違うの。


「…………私は………」


別れたくないに決まってる。


そう言いたいのに、言葉が詰まる。


「――…わかった。…もういい」


哲平はそう言い、ついっと私から目を反らす。


「―――…」


――あっさり。


気持ちを言う前に、切られた。


簡単、過ぎる。


「―――これ。意味なくなったけど、オレ持ってても仕方ないし」


哲平が部屋から出ていく。


私は哲平の方を見ることができなかった。

 
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