新撰組蝶乱




沖田の言葉に、




「そうか。わかった…ああ、おいトシ!」




近藤が遠目に見つけた土方に声をかける。




険しい顔だが、どこか怠そうにこちらに歩いてくる土方に、




「なんなんだ?奴は。」




問い掛けてみれば、土方は視線を一瞬だけ近藤に向けると、




「さァな。ただひとつだけ言えるのは、あいつの腰刀をみる限りただ者じゃねェってことだけだ。攘夷活動の中の囮の可能性もある。だが、ちィと気になるのが…」




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