この場所で。
















「俺は………」



気絶でもしてたのか?



目をあけると、そこは保健室だった。



カーテンが閉められていて、枕元には俺の眼鏡。


左の頬には分厚いガーゼが貼ってあった。




「………痛い……」



手をあてると鈍い痛み。


それと口を切った以外は特になんともない。





「起きたー?」



ゆっくりとカーテンを開けながら、保険医が顔を覗かせる。


その手に見覚えのあるハンカチを持って。






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