Quiet man
ヤツはナギに、


「跡取り云々はもういい」


そう云ったと聞いた。



彼女との

繋がりを絶たない為なら

娘でも息子でも

どちらでもいいのか。



時代錯誤のバカヤロウめ、

ナギは

"子供製造機"じゃねえんだ。

アタマはいいクセに

そんな事も解らねえってのか。


ふざけるな・・!!




「あの・・ごめん、あたし

迷惑ばっかし掛けて・・。」


「・・・!?」


「もしあれやったら、

どっかいっとこか __ ?」




こんなナギ初めてだった、

オロオロして・・。



部屋の鍵を開けた俺は

思わずテーブルに車のキーを

乱暴に投げ付けて

キッチンに行った。



「・・・・なんで?」



彼女は俺のアトにも着いて来ず、

ドアの前に取り残されたままだ。



「だって・・イラついてる・・

今の神足さん、凄く恐い・・。

あたしのせいで

こんな事になって・・ごめん。」




俺は中から彼女の顔も見ず・・。




「・・・好きにすりゃいい」




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