Quiet man
「クソ・・ッ」


俺は真夜中に目覚め、

ようやく動ける様になった事に

気付き、冷蔵庫までフラフラ

辿り着いていた。


冷たいペットボトルの水を一気

に喉へ流し込むと、肌蹴た服を

元通りにして部屋を出る。



俺が飲まされた薬は確かに

合法ドラッグではある。

だが医者の処方箋なしでは手に

入らない薬だった。


最近、それを液状化したものが

若い奴らの間で出回ってると

噂で聞いた事がある。


少量の酒と混ぜれば"レイプ"も

"合意の上"みたいな状況を作っ

ちまう、胸糞悪い代物だった。


さっきの様に深酒をした相手に

飲ませたりしたら"あの世"まで

トンじまう事が稀にあって、

世間でも問題視されている。


俺の場合、

体の自由が利かなくなるだけで

済んで良かった。


気を失う寸前、体の痺れに

死の恐怖を僅かに感じていた。

だから

目覚めた時は安堵したもんだ。


そして

次に俺を襲ったのは後悔だった。



ナギに_____ 何も云えないまま

逝ってしまうなんて

成仏できる筈もねえだろ_____?



下に下りようとエレベーターの

前に立つと眩暈に座り込んでしまう


まだクラクラしてて、

このまま表に出りゃ俺は確実に

挙動不審者として職務質問だな。



その時だ、

ポケットの携帯が鳴ったのは。

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