“俺の女”





そばにいてくれて


ありがとう



あたしを好きでいてくれて

ありがとう



何よりも
二人だけのこの時間に


ありがとう




「泣くなって‥」


「う‥ん」



我慢していた涙は
一気に流れ出て
それをそっと拭ってくれた


そして
そのまま抱き締めてくれたんだ



時が止まり
ヒロさんの温もりが
体いっぱいに感じる


このまま
本当に止まっていたい


そう思った



「不安になるなよ?
俺は裏切ったりしない
いつもあかりだけ
想ってる。
だから一人じゃないし
寂しくなんかない。
絶対不安になんかなるな」


「‥分かったよ。
あたし不安にならない。
いつもヒロさんを
信じてるからね?
ヒロさんだけを
想っているからね?」


「あぁ。ずっと一緒だ」



こんな幸せが
あたしに訪れるなんて
夢みたいだよ


ヒロさんとずっと一緒



あたしは
もう不安になんかならない


ヒロさんは確かに
あたしの中にいる



もう寂しくなんかない


ヒロさんの胸の中で
強く決めたんだ





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