真夏の雪
鈴は俺の顔に手をのばし…

手をペタペタと俺の顔につける。



雪斗「…鈴?

鈴「ユキだよね?


雪斗「目…見えないのか?


鈴「えへへ…。絵…書けなくなっちゃった。



雪斗「なら俺が鈴の目になってやるぜ。

琴音さんが持ってきたパレットと絵を鈴がいるベッドのそばに置いて…。


筆を取ると、鈴の横に座った。


鈴「…ユキ?


鈴の後ろから肩に手をまわし、鈴の右手に筆を持たせ…


その筆を持った鈴の手の上から俺の手を重ねた。


雪斗「これで書けるだろ?



鈴「…あったかい。

鈴は反対の手で俺の手を掴み首にまわした。



初めて見た鈴の絵は…
どことなく優しくて…


長い時間を感じた。


太陽が照りつける真夏の日。




二人で完成させた絵は…。




冬の景色だった。





真夏の雪… 完
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