初恋タイムスリップ(成海side)
「なんだこれ…」
篤志はその紙をのぞいて、目を見開いていた。
あいつ……
「篤志、俺…朝練遅れる」
そういって自分の下駄箱に行き、上履きに履きかえ、
自分の教室へと走った。
ガラガラガラ!!!
勢いよく教室のドアを開けると、
女子3人びくっとして、こっちを見た。
その中に前野がいた
「成海くん…今日早いね…
朝練?」
俺は前野に近づいた。
「お前…これなんだよ」
「えっ」
くしゃくしゃの紙を広げて見せると、
前野も他の女子たちも驚いていた。
「しっ知らないわよ」
「とぼけんな!!
俺さっき見たんだ。
前野が美音の下駄箱に入れているのを!
お前…何やってんだよ!」
前野たちは黙っていた。
そういえば、上履きがなかった。
まさか…
「美音の上履きはどこやったんだよ」
「それは、知らない…
ていうか桜木さん
毎日上履き持って帰っているみたいよ」
「ねっ」と他の女子達に同意を求めていた。
毎日……?
「なんで毎日ってわかるんだよ。
なんで
なんで毎日上履き持って帰らなくちゃいけないんだよ!!」