純愛☆フライング―番外編―
志穂はノソノソとベッドから這い出て、ドアに近づいた。


「ごめん……たっちゃん、あの」

「お前、保育園にボランティアや研修で行ってるだろ?」

「は? ……うん、まあ行ってるけど。それが何?」

「子供に、似顔絵がうまく描けないから、ぬりえとどっちにしようって聞かれて、キレイなぬりえのほうをくれって言うか?」


志穂はその言葉にドキンとした。


「上手じゃなくてもいい、一生懸命に描いてくれた似顔絵が欲しい。そう、思わないか?」

「それは……それは……」

「俺はウマイものが食いたきゃ自分で作る。お前の作ったもので、マズイから食わないなんて言ったことがあったか?」


ドアを開けて、志穂は巽に飛びついた。


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