恋愛の条件
『奈央、俺とのセックスに感じてた?いつもイッたフリしてただろ?
―――それって結構へこむ……』
一瞬ドキっとしたのは事実。
『人を不干渉の干からびた女みたいなこと言わなで!』
なんて捨て台詞を吐いて別れたけど、確かに裕樹とのセックスの相性は良くなかったと思う。
別に感じてなかったわけじゃない、ただいつも感情が盛り上がらない。
だから感じた振りをすることも多かった。
もっとこう、全身が熱くなるような、何も考えられなくなるようなセックスがしたい。
そう思っていた。