恋愛の条件
「だから、あえて聞くんだ。奈央はどうしたい?全てを捨てて俺について来れるか?来てくれるなら俺はお前の全てを受け止める自信はある。後悔させない自信はある」

黙って修一の言葉を聞いていた奈央の瞳に涙が溢れた。

温かく優しい彼の言葉に心が震えた。


(ズルイ……そんな言い方ズルイ……俺様のくせに、修のくせに……)


ちゃんと自分のことを考えてくれていた。

ただその場の思いつきで言ったんじゃなかった。

そんな言い方されたら「Yes」しか言えなくなる。


「はいって言えよ?」

「グス……だって……頭がごちゃごちゃで……」

「何も考えずにはいって言えっ!」

「信じていいの……?」

「あぁ……」

「本当に?」

「あぁ……」

涙が溢れて、修一の顔を見たいのに視界がぼやける。

「私でいいの?」

「俺はお前に百万回言わなきゃいけないのかっ?さっきから奈央がいいって言ってんだろ?」

修一の腕がぐっと背中に回り、強く抱きしめる。

その腕が奈央の答えが早く欲しいと言っている。


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