恋愛の条件
「待たせて悪かったな?それにしてもさすがだな?普通半日以上かかるところを3時間で完璧に仕上げるんだからな」

そう言って軽く目を通した分析レポートを奈央に返した。

「何で私に渡すのよ……」

「これからお前が必要になってくるから。そのお前が分析した資料を頭に叩きこんでおくんだ」

「私が……?」

「今に分かるって。で、どこ食べに行く?」

「----行かない」

陽気に尋ねる修一とは反対に奈央はぶっきらぼうに答えた。

「いいじゃん、メシくらい一緒に行こうぜ?奢るからさ」

「………」

「どうした?」

「二日酔いで気持ち悪いのよ……」

二日酔いのことは余り言いたくなかったが、何としてでも二人きりになるのは避けたい。


< 65 / 385 >

この作品をシェア

pagetop