恋愛の条件
「お前昨日どんだけ飲んだの？」

ん？と修一が顔を覗きこむ。


（か、顔が近い……）


「………」

「あの後そんなに飲んだのかよ？」

「（ボソッ）ジョッキ２杯……」

「ぶっ……それだけで二日酔いになんの？やっぱ酒弱いの変ってねぇなぁ……」

修一は子供みたいに声を立てて笑う。

「悪かったわね！朝から頭がんがんしてたわよっ！しかも午前中思いっきり集中したからますます頭が痛くなったわっ！」

「二日酔いのときに悪かったな。そんな短時間で完成させてくれるって思ってなかった」

「チーフ命令って言ってたくせに……」

「ていうか、二日酔いだと思わなかった。それでも生真面目に仕事するところ、そういうところホント変わってねぇな……」

嬉しそうに自分を見つめる修一の双眸にむずむずするような居心地の悪さを覚え、奈央は視線をそらした。


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