出会えてよかった[短]
みんなが驚いておまわりを見る。


「葵が好きなんだ。気付かされた。あいつの泣き顔も笑顔も、ずっと見ていたい。」


「ありがとう真琴くん…君になら娘を任せられるよ。」


葵のお父さんがおまわりの肩を叩く。


なぜ今このタイミングで言ったんだろう。


葵が運ばれた病室へ行こうとするおまわりを呼び止めた。


「なんであのタイミングで言ったの?」


「ドラマチックだろ?」


おまわりがいつもの調子で、おどけてみせる。


「…一瞬考えちまったんだ…このまま目を醒まさないんじゃないかって…そう思ってる自分が情けなくてさ…だから、葵は絶対に生きるんだって自分に言い聞かせるために言ったんだ。」

そんなこと考えてたんだ。


私は怖くて、葵の顔を見ることさえ出来ないのに。
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