ボクらのオキテ
ふと目を開けると、
もう夜になっていた。


暗い夜。


音のない夜。


月も星も出ていない夜。


時計の音と、
自分の心臓の音が聞こえた。


しばらくそのままでいた。


すると、
段々暗闇に目が慣れてきて、
微かに部屋の物が見えてきた。


私は起き上がり、
ケータイを掴んで家を出た。


「涼しい...」


秋の空気は程よく冷たくて気持ち良かった。
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