〜 YOU & ME 〜
授業中 赤龍はまた屋上で寝ていた

ふと蘇る記憶

「あなたが神になりなさい あなたが神になりなさい
あなたは超然脳力者の中でもずばぬけてるの」
抗うまだ小さい赤龍

超然脳力者…脳の力を50パーセント以上引き出すことのできる者はそう呼ばれていた

「わからない?あなたの透視能力とテレパシー能力はさらに高まり 別のもっとすごい力も生まれるわ」
ドイツ語訛りのけたたましい日本語…

「スカーレットなんか早く死ねっ」
記憶を振り払うように叫ぶ赤龍

スカーレットとは超然科学研究の権威である
当時ドーム状の研究所にて コンピューターだらけの室内にて 赤龍の力を無理矢理引き出そうとして…2人とも生死の境をさ迷い……今スカーレットは生きてるかどうか定かではない……


ちなみに 人間の脳は20%も使われることはない。
異常に勘の鋭い人でも 常勝の軍師でも 全てのパンチをかわすボクサーですら10%も使いきってるかどうか疑問なのだ


スカーレットの超然脳力実験に参加させられた赤龍は透視能力とテレパシーが発現した

やけくそになった赤龍は この力を使い 雲高校の半分以上の勢力を牛耳っていた

いつもの透明モノクロ屋根つきの屋上…眼を閉じてごろ寝の赤龍
「…あ…1つ向こうの校舎二階の廊下に雷電の仲間が3人いる
チャンスよ 舞子たち5人で潰してきて」

舞子「赤龍の声聞いた?」 達也たち「聞いたぜ やっちまうか♪」

そして奇襲 また3人が雷電のバッヂを取り上げられ 赤龍の前に頭をたれることになる

(見える)恐怖 (話しかけれる)恐怖を赤龍はいよいよ克服しようとしていた

「力を使うのは反則だ」
「じゃあ雷電も覚醒させてあげる」
「俺は超然脳力者じゃないから無理」
「大丈夫だよ あたしの弟だから」


8年後…無人のプラットホーム
「これじゃこの脳力に意味はない」
「嬉しくないんだ」赤龍はすねる
「そりゃ嬉しいさ…」


いきなり8年と数ヵ月分 時計の針が戻る
『さっき? さっき屋上で口論してた状態に戻ってる?』
「赤龍!俺たち高校生に戻ってる! どゆこと? 」
「何いってんのかしら? あたしたち高校生だよ」意地悪そうな笑み

「力で何かした?」雷電は今日恋人になったばかりの姉の眼を見る
「雷電 あたしたちね 誰も知らない何かを知らなきゃいけないみたい」
「赤龍は頭でも打ったんだね」
赤龍は急に鋭くなった眼で言い放つ
「あたしもまだ手探りだけどね あなた以上にはわかってるよ」そしてまた意地悪そうな笑み

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