黒猫にkiss






何あれ!?



こっちだっていきなりつれてこられて怖かったのに



挙句の果てに帰れ?




ぶざけんな





どれだけ、惨めになったか。



しかもあの青っぽい冷たい瞳に泣きそうになった








青い瞳は綺麗じゃない。


冷たい色だ。










「じゃー、一応車出すねー…。直さーん」





さっきの優しい男の人が出てきた




怯えている私達に出発前に優しい声をかけてくれた人だ






車ってことはもう18歳すぎてる?








見えない…







童顔って言うか、うん。






まだ高校生くらいに見える私の目がおかしいんだろうか。




車に乗るとすぐに発進した


あの二人、大丈夫かな











「あの二人はルカがいれば大丈夫だよ。アイツ女にはキレさせなければ手ェださないし。

ここら辺で一番強いしな」





優しい言葉をかけてくれる直さん






なんか、天使に見えてきた…






「あ、二人ともいい加減名前教えてー」





ここにみなみがいないから黙りこむのは無理だろう







先にしびれを切らしたのはあきなだった





「…あきな」




「へー、あきなね、君は?」



「……」


自分の名前が大嫌いだった







だから


あまり言葉に出したくない







小さい頃からのコンプレックス







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