Vengeance Blue Sky.
私は今、3つのお墓の前に立っている。

左から、兄さん、父さん、母さん。

あのあと馬で街に出かけた母さんは、保安官に狙撃されて亡くなったらしい。
私は家にいたから助かったのだが。



もう、私は一人。

仲間も家族も、誰もいない。
でも寂しくなんてない。
右手には父さんの形見のショットガン、髪には母さんの形見の髪飾り、首には兄さんの形見の指輪のネックレスをつけている。

私の大切な家族が残してくれた、大切な最後の宝物。

保安官を殺したら幸せになれるわけではない。
もし、今の私の隣に家族がいたら、「やめなさい」って、言うと思う。

だけど、私は家族を奪われた悲しみと憎しみと復讐心を消すことは、どうしてもできなかった。

だから、私は前に進まなくちゃいけない。
立ち止まってなんて、いられないんだ。

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