Sincere Love
「今日見に行ってよかったわ。俺、月曜から出る。鈴木も出る?」
私の中で答えは決まっていた。
「うん、出るよ。ウチ下手だからさ、先輩たちみたいになりたい。」
「そっか。じゃあまた一緒に行こう。」
「う……」
『うん。』って言おうとしたのに、言葉を失い、立ち止まってしまった。
体育館を出て少し歩き、格技場の横を通った時だった。
坂田…くん?
空手部らしき部活の中に、空手着姿の坂田くんがいた。
予想だにしなかったことに、思考がストップしてしまった。
「鈴木?どうした?」
「え…あ…宮下!ごめん!」
「今見てたのってあの人?この前もあの人の前でトリップしたとか言ってたよね?」
「それは…えと…」
尋常じゃないくらい、身体中から汗が吹き出してる感じがする。
「好きなの?」
「…………。」
核心突かれて声がでなくなる。
顔が赤く、熱くなるのがわかった。
「図星…ね。まぁ頑張って。俺関係ないし。」
「…………。」
私はただ何も言わずに、再び宮下に続いて下駄箱まで歩き始めた。